柔術Lifelog

「柔術ときどき仕事」ぐらいの割合の【柔術多め】ブログです。

人に教えるって大変。でも自分が楽するために人を育てよう!

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会社員を10年以上やっていると、それなりに部下やメンバーを従えることになります。中には能力も高く向上心に満ち溢れていて人もいれば、能力も低く向上心など全く見えない人もいます。前者はこちらが何をしなくても、場所さえ提供してあげれば勝手に成長していきますが、後者の場合はある程度こちらからフォローをしていく必要があります。

今回は私が9年間ほど一緒に仕事した後輩(仮にA君とします)を例に教育の必要性やその方法について、少し説明したいと思います。

こんなことも出来ないのかと絶望したくなる日もある

A君は私が入社2年目に新卒で入社してきた後輩です。入社後の1年ぐらいは一緒に働く機会はありませんでしたが、彼が2年目(私が3年目)の時に初めて一緒のプロジェクトで働くことに。

正直、あまり前評判は高くなかったし、私もそう思っていました。

人前で喋るのが極端に苦手で、何をやらせても要領が悪い。ただ、性格的にはとても真面目で慎重派であることは一緒に働く前から知っていたので、仕事の段取りだとか優先順位付けのやり方さえ教えてあげて、あとは場数さえ踏ませれば比較的に伸びていくだろうと思っていました。



甘かった。




分からないことは質問してくる。
が、聞きたいことが纏まっていなくて話も長い。


説明すればメモを取る。
が、何度も同じことを聞いてくる(あれ?前もメモってなかったっけ)


以前取ったメモを確認するよう促す。
が、どこに何を書いているのか分からない&メモの内容が理解不能www


関係者(顧客、ベンダーなど)との調整を最優先に実施するよう依頼する。
が、自分のタスクを最優先。


期日までに間に合わそうなら早めにアラートを上げるよう指示する。
が、期日直前で白旗を上げる。


新しいチャレンジ(仕事)には積極的に手を上げるよう促す。
が、絶対に自分からは手をあげない。超受身。

...etc



経験が無い(といっても、この時点で彼は社会人2年目)ので、分からない・知らないことは構わないんです。1度言われたぐらいでは理解できない(実践できない)ことも分かっています。彼の場合は、このあと5年ぐらい同じ状態が続きます。


こうなると、「自分の教え方が悪いのかな?」とも思ったのですが、彼以外の後輩は着々と伸びていってるので教え方に問題があるわけではなく、本人の資質の問題なんだと認識。


正直、長い時間をかけて彼を育てるよりも、そこそこ要領の良くてイキのいい若手を育てたり、協力会社(外注)から経験あるエンジニアを調達した方が効率良いことは明白でしたが、「1人のマインドを変えることが出来ないようでは、大きな仕事はできない」と自分に言い聞かせ、転職するまでの9年間を彼と共に仕事をすることになります。

自分の時間を削ってまで部下のフォローをする意味

ある程度仕事ができる人(と自分で思っている人。実際には仕事ができるのではなく、そこそこ要領がいいだけの場合が多い)に多いのが、人に仕事を振るのが下手で、何でも自分で抱え込んでしまい、常に高稼働常態にある人。


自分のキャパを超えない限りは、常に忙しい自分に陶酔していますが、キャパを超え始めると悲惨な状態に陥ります


人を育てず、能力の低い外注は即座に切り捨て、自分と同じように働かない(残業しない)人をdisり続けてきた人なので、困ったときに頼れる人がいません。システム開発の現場で言えば、全ての仕様を自分で握り続けてきたので、炎上していざ要員を大量投入しても、仕様を分かっている人間が自分しかいないので、なかなか状況は好転しません。

そんな人を横目で沢山見てきて思ったことが、


自分がリーダー・管理職になった際に、頼りにできる右腕がいないというのは深刻な状況



なんだということ。

自身のリスクヘッジのためにも、自分の右腕左腕となってくれる人を早い段階から育てておいた方が良いです。

能力よりも少し上のミッションを与え続ける

話を後輩のA君に戻します。

私が一体どのようにしてA君を育てたか。

育てたというと大仰な表現になりますが、ひたすらに彼の能力よりも少し上のミッションを与え続けました。

別記事(「やりたい仕事」に就くためには「できる仕事」を増やす作業が必要)でも書いていますが、「人の成長も筋トレと同じで、適度なストレス(負荷)がないと能力は向上しない」と考えているので、私がリカバリー出来ると思った範囲で、彼の能力よりも少し上のタスクを振り続けました。

失敗しても許されるのは若手社員の特権だと思っていますし、何かあっても自分でリカバリーできる思う範囲でタスクを振ります。

顧客との打合せの場にも早い段階で連れていき、なんでもいいから発言して自分をアピールする習慣付けを行いました。打合せの場で何も発言せず、部屋の隅っこで無難に時が経過するのを待っているよりも、頓珍漢な質問でも構わないので、疑問に思ったことを投げかけてみる(何か発言してみる)ことの重要性を再三にわたり伝えました。

幸い、彼の資質として言われたことは忠実にこなすタイプ(その代わり期待値を大幅に超えることはない)であったことから、スピードこそ遅いものの着実に成果を上げていきました。

部下を持つ管理職として、「経験を積む機会を与え続ける」は当たり前のことだと思っていますが、きちんと出来ている人は意外と少ないように感じています。

それは、プロジェクトの予算や工期の問題から若手社員を教育する余裕がなかったり、仕事ができる人から出世して管理職になっていくので、自分と同じような成長曲線が期待できない人が理解できない(我慢できない)といった現場を多く見てきました。

そういった組織(プロジェクト)は人材の流動性がないので衰退していきます。

人の教育などは一切考えず、優秀な人材で周りを固めることで短期的な成功を納めることは容易かもしれませんが、中長期的なプランを描きながら仕事をしていかないと、いつまでも同じような仕事をし続けることになります。

自身の右腕を育て、プロジェクトの後任を任せられるレベルに引き上げることで、自分は次のステップへ進んでいく。そういった環境を築いていきましょう。

先輩から学び、後輩を育てる(若手社員向け)

当時のことを思い返してみると、私は若いうちから色々な経験をさせてもらいました。



なぜか?



それは常にヤル気を見せていたからだと思います。

チャンスがあれば常に手を上げ、自分のキャパを超えているなと思える仕事でも絶対に断らなかったし、一定の成果は上げてきたと思う。

先輩社員も人間なので感情で動きます。

ヤル気のある人は育てようと思うし、ヤル気の無い人は育てようと思いません。

新人や経験の浅いうちは、なかなか仕事に面白さを見いだせないかもしれませんが、それこそが仕事だと割り切り、がむしゃらに働きましょう。

そうやって、周りの信頼や小さな成功体験を積み重ねていくことで、徐々に仕事が面白くなってきたり、自分がやりたい仕事が出来るようになっていきます。

そして、自分が先輩になったら後輩を上手に育てましょう。

前述したように、後輩が成長しないことには、一向に自分は楽にはならないし、次のステップへ踏み出すことは出来ません。

後輩(自分の右腕左腕となる人材)の育成は本当に大事なので、よく覚えておいてください。

まとめ

  • 人を育てるって大変。正直面倒くさい
  • 自分が楽をしたいなら、部下の教育をきちんとやろう
  • 手取り足取り教えるのではなく、育つ環境を提供してあげる


これからは人材育成が重要!ヒトが資本!と謳っている企業でも、現場レベルでは全く実践されていないじゃないかと思う機会があったので、書いてみました。


■この記事を書いた人
わたなべまさと
IT屋×柔術家。2016年に10年勤めた中小ベンチャーから大手ITコンサルティングファームに転職。自身の仕事論と柔術を中心とした格闘技ネタについてブログを執筆。
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