目次の時点で期待感しかない。
— 渡邉正人@IT屋×柔術家 (@mw1919jp) 2018年8月22日
・ダメな奴はなにもやってもダメという呪いの正体
・成果主義という名のインチキゲームの裏をかいて勝つ方法#人生は運よりも勘違いさせる力で決まっている pic.twitter.com/d7nDsL870p
ネタ的に少し古くなってしまうのですが、少し前に読んだ 「人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている」という書籍を読んで思ったことを書いてみたいと思います。
書評ではなく、この本を読みながら昔の自分を思い返して感じたことをつらつら書いていきます。
新入社員の方やこれから新たな職場での活躍に胸をふくらましている転職予備軍の皆さんに読んでいただければと思います。
錯覚資産とは何か?
書評ではないと前置きをしましたが、この本を語る上で欠かせないキーワードに【錯覚資産】という言葉があります。
「錯覚資産」とは著者である ふろむだ氏 の造語で、本の中では以下のように定義されています。
人々が自分に対して持っている、自分に都合のいい思考の錯覚
たとえば、
- 年商1.5憶円のプロブロガー
- 2桁〜3桁億円のM&Aをメインとする連続起業家
- 数百万人に読まれたブログの著者
なんて肩書を聞くと、『うわー、すごいなー!このひと、めちゃめちゃ優秀な人なんだろうな!!』という自己暗示にかかり、
仮にその人が「物事の成否はやってみないことには分からない!だからやれ!」といった普通のことを呟いたとしても、
『こんな優秀な人が言っているんだから間違いないはず!俺もやってみよう!!』と受け手側が勝手に感銘を受けるような現象は錯覚資産によるものだと言えます。
仮に無職の30代男性が全く同じこと呟いたとしても、『なに言ってんだお前は?いいから働けよ。』で終わってしまうと思います。
すごく簡易な説明ですが、これが錯覚資産による影響の一つとお考え下さい。
錯覚資産を増やすことで成長機会を得ることができる
本書の一説にこのような記載があります。
「実力がある」から、良いポジションを手に入れられるのではなく、「実力があると周囲が錯覚する」から、よいポジションを手に入れられているという部分が大きいのだ
これは私自身思い当たる節が大いにあります。
社会人5年目、当時27歳の私に社内でも1,2を争うほどの大型案件のプロジェクトリーダーをやってみないかと打診されました。
思い返してみると案件の規模や難易度からして、入社5年目の若造にリーダーを任せられるようなプロジェクトではありませんでした。
私以外にも経験を積んだ中堅社員やベテラン社員がいる中での異例の登用です。
なぜ、そのような案件が当時の私に回ってきたのか?
それは錯覚資産によるものが大きかったと思われます。
入社してからというもの、最初の2年間ぐらいは同期と圧倒的な差をつけようと考えていました。
- 与えられた課題は誰よりも早く終わらせる
- 人が嫌がるような仕事も率先して引き受ける
- 仕事のチャンスがあれば必ず手を上げる(たとえ難易度が高くても)
- 人間関係構築も疎かにしない(飲み会やイベントの積極参加など)
早々に周囲から「こいつは優秀だな」「こいつは好感が持てる」といった印象を持ってもらうことで、後々の社員人生活はイージーモードに突入出来ると考えたからです。
例えば、新しいプロジェクトを受注した際に「誰か新人にやらせてみよう」という話が持ち上がったとします。
この時に「新人」という言葉で、真っ先に自分の顔(名前)を思い浮かばせる。
そんな環境を作り出すことを考えていて、実際に作ることが出来ました。
結果、同期が先輩社員の下でシステム保守や維持管理の作業を行っている中、自分には次々と新しいプロジェクトの話が舞い込んできます。
最初は小さな案件のリーダーから始まりますが、小さくても良いので成功を積み重ねていくことで周囲の期待値も大きくなり、次第に任せられる仕事の規模も大きくなっていきます。
この【小さな成功】というのが実は重要で、この成功により周囲の評価(錯覚資産)が高まり、また新たな成長機会(仕事)が与えられ、その環境で実力が伸びていくといった好循環が生まれていきます。
一度このサイクルが回り始めたら、過度な努力はせずとも勝手に評価も実力も高まっていきます。
(その都度、期待値を超えていかなくてはいけないのでそれなりにキツイこともありますが…)
この記事を読んでいる方の中で、新社会人や転職を考えている方がいたら、最初の1,2年間だけでも良いので圧倒的な努力で周囲と差をつけることを考えてみて下さい。
間違いなく、後々の生活が楽になります。
逆に最初で躓いてしまう(ダメな奴とレッテルを貼られてしまう)と、そこから抜き出すことは容易ではありません。
錯覚資産を増やす一番手っ取り早い方法 ~新社会人向け~
最初の2年は持てる資源(=時間)を全て仕事に投入する。
ワークライフバランスを捨て置くくらいの覚悟で仕事に取り組む。
人がやりたがらない地味で面倒な仕事も率先して引き受ける。
難易度が高いと思った仕事でも積極的に手を上げる。
これだけです。
最初のうちはやりたくない仕事を任せられることもあると思います。
それが仕事というものです。
グッと堪えて全力で向き合いましょう。
その経験が数年後のあなたを助けてくれます。
一度「ダメな奴」「仕事ができない奴」と評価されてしまうと、そこから抜け出すのは本当に時間がかかります。
そういった人たちを何人も見てきました。
そうならないためにも、キャリアの早いうちに【錯覚資産】を築いていくことをお勧めします。
【錯覚資産】は複利で増えていきます。
4,5年もすれば【錯覚資産】も大きくなり、自分の好きなことや興味のある分野、チャレンジしてみたいプロジェクトを手掛ける機会が回ってくると思います。
詳しく知りたい方は是非手に取って読んでみて下さい。
人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
特にこれから社会に出る方には是非とも読んでおいてもらいたい書籍となっています。
尚、錯覚資産は複利で増えますが、錯覚資産を0→1にするための努力は必要です。
ただの口だけ詐欺師にならないようにご注意下さい。