柔術Lifelog

「柔術ときどき仕事」ぐらいの割合の【柔術多め】ブログです。

コンサル会社で求められる資料作成スキル。魂の籠っていない資料は作るな!(PPT編)

f:id:mw1919jp:20180902154753j:plain

最近仕事をしていて気になった点を書いてみたいと思います。

仕事で資料(営業提案書、社内説明資料など書き物全般)を作成する人、或いは資料をレビューする立場の人に向けた内容となっています。

はじめに

本題に入る前に今の私の仕事内容について少し触れておきます。

前職では開発・営業の双方の立場で提案書を作成する機会が多く、現職でもITコンサルとして社内外に対する各種資料の作成や開発ベンダーが作成する資料をレビューする立場として働いています。

自身で手を動かして資料作成もしますが、最近は人が作った資料をレビューする機会が多くなってきており、その度に残念な思いをすることが多いのでここにぶちまけてみようと思います。

魂の籠っていない資料は作るな!(怒)

  • 誤字脱字がある
  • フォント・配色が統一されていない
  • オブジェクト配置がバラバラ(左右揃え、中央揃え、均等揃えが出来ていない)
  • 画像の縦横比率が異なる(画像が潰れている)
  • ページ番号が振られていない、歯抜けになっている

よくある「見やすく分かりやすい!パワーポイントプレゼン資料の作り方」的な内容はここでは語りませんが、最低でも上記5点はクリアしてから人に見せる(レビュー依頼する)ようにしてもらいたい。

感覚的にはレビュー依頼してくる人が10人いたとして、上記5点をクリアした資料を持ってくる人は1,2人ぐらい。


もうね。アホかと。


言い方は悪いですが、PPT資料を作り慣れていない中小SIerのエンジニアが作っているならまだ許せますが、提案書作成やプレゼンを生業としているコンサル会社勤めの社員がそのレベルなのはアカンでしょ。

普通に考えて自分で印刷してセルフチェック(自己点検)すれば、9割方は気付けると思うんですよ。

けど、出来ていない。

たぶんセルフチェックしていないのでしょう。論外。

内容以前の問題なので、中身がどんな素晴らしいものだとしても通しません。

「神は細部に宿る。」ー Mies van der Rohe


「資料の体裁なんかより、中身だろ!」と反論してくる方もいるかもしれませんが、最低限の資料体裁すら気に留めることが出来ない人が作った資料など、内容もたかが知れていますし、読む気にもなりません。


「人に読んでもらう」というハードルを越えてきて欲しいものです。

どこまで労力(工数)をかけて資料の精度を上げるべきか?

今の会社には2年前に中途採用組として入社しました。

私が入社する前は紙一枚に対して「どれほどのバリュー(価値)を出せるか」といったところにフォーカスし、高品質なアウトプット作成が至上命令でした。


ところが、昨今の【働き方改革】【残業時間の削減】の気運の高まりを受けて、

『オブジェクトの位置が多少ずれてて別に良くない?』

『資料を85点から100点にするのはとても労力がかかるから、85点のものをいかに早く作るかを心がけよう(残業するぐらいなら100点は諦めよう)』

といった話をあちこちで耳にするようになりました。



ちがうだろぉぉぉ!!!このハ〇~~!!!!



豊田真由子氏もびっくりです。


【働き方改革】の一環で【残業時間の削減】を目指す。←分かる

【残業時間の削減】のため、【生産性向上】を目指す。←分かる

【残業時間の削減】のため、成果物品質を落とす。←分からない


これまで通りの成果物品質を保ちながら、労働時間の短縮を図ることは難しいのは分かる。

分かるけど、そのために成果物品質を落とすのは本末転倒でしょ。

末端の社員が話している内容なら「あー、こいつ頭わりーな」で片付けられますが、わりとお偉い方がこれに近い発言をオフィシャルな場所で話していたので衝撃を受けました。


お客さまから対価を頂いて作成する資料である以上、どんなに労力(工数)をつぎ込んでも100点を目指すべき!


一度そこを目指さなくなると、その品質がスタンダードとなってしまう恐れがあります。

エンジニアが残業してバグ修正するように、コンサル(資料作成を生業とする人)も残業してでもミスない資料作成を心がけるべきです。

やっつけ資料には何の価値もない。

SIerあがりのエンジニアはPPT(パワポ)が使えない問題

パワポ使ってますか?

中途採用者向けの研修で気付いたのですが、SIerあがりのエンジニアの多くがびっくりするぐらいパワポが使えませんでした!!!

研修でお題(システム刷新のRFPに対する提案書作成だったかな?)が出され、選ばれた何人かが作成したスライドを基にプレゼンをするわけですが、これが酷かった!本当に酷かった!!

社会人歴 7~10年ぐらいであろう人たちが作ったスライドがスクリーンにデカデカと投影されるわけですが、絶句です。

例えるなら、大学卒業したばかりの入社一年目が作ったような内容です。

普通にエンジニアとして開発一本でやってきたような人だと、ExcelやWordなどは頻繁に使いますが、パワポはなかなか使う機会がないのでしょうね。

こればかりは仕事で使って覚えていくしかないので仕方ないですが、その割合があまりにも多く結構な衝撃を受けました。



あっ、

これからコンサル会社へ転職を考えている人で「やべー、パワポ作成スキルに自信ないよー。どうしよー」と思った方。

間違っても「よし!MOS(Microsoft Office Specialist)の資格を取ろう!!!」なんて考えないで下さいね。

パワポなんて使っていれば覚えますし、仕事で使うのが習得の一番の近道です。

作成の型さえ覚えてしまえば、それっぽい資料は誰でも作れるようになります。

昨今のPPT資料離れの時流について

今の会社(少なくとも私の身の回りにいる人達)はアホみたいにPPT資料が好きです。

「それ、Excelで良くない?」という資料もPPTで作ってしまう人が沢山います。

予算関連の数値をメインに扱う資料でさえ、パワポで作成している姿を遠くから生暖かい目で眺めています。

Excelなら数式を駆使して15分もあれば作れそうな内容を、パワポのオブジェクトを何十個もキレイに並べ、職人のような匠の技で表を完成させます。

(それ、中のオブジェクトの数値が一つでも変われば、関連するオブジェクト全て修正することになるんだけど、分かって作っているのかな?)


そんな残念な話はさておき、最近は社内会議でPPT資料を禁止する会社も増えているようですね。

その筆頭がジェフ・ベゾス率いるAmazonです。

Amazonではパワーポイントの使用は禁止され、会議では必ず出席者の1人が6ページの【メモ】を準備するようです。

www.businessinsider.jp


メモで準備することに意味があるのではなく、

テーマについて深く理解し、教えるという視点に立って、メモを練り上げる

といった作業に意味(価値)があるようです。


確かにPPTで資料を作成すると【いかに見栄えを良くするか】といった思考に囚われがちですが、本来の価値はその内容であるべきです。

但し、繰り返しになりますが、人に読んでもらうための最低限の体裁を整えることは必要です。

ドレスコードみたいなものですかね。

メモ、Excel、Word、PPT、手書き(ホワイトボード)には、それぞれ適した利用シーンがあるので、盲目的にPPTばかりを使うのではなく、シーンに応じた使い分けがされるべきだと思います。

PPT使う人が覚えておくべき3つの便利機能!

せっかくなのでPPTを使い慣れていない人向けに、知っておくと便利な機能を3つ紹介しておきます。

1. クイックアクセスツールバー+図形の配置

オブジェクトを整列(上揃え、左揃え、中央揃え、など)させる際、スマートガイドを利用してドラッグ&ドロップを繰り返して位置調整をしてもいいですが、複数オブジェクトを一括して整列させる際には [図形の配置] を利用すると便利です。

ただ、 [図形の配置] をメニューから都度選択するのは手間なので、クイックアクセスツールバーに配置しておくことを強くお勧めします!

設定方法は下記ページを参照してください。図形の配置は、ページ中段の【8:オブジェクトの配置】をご確認下さい。
buutan.hatenablog.com


2. オブジェクトの書式コピー・ペースト(Ctrl + Shift + C / Ctrl + Shift + V)

他のオブジェクトと書式(罫線、塗りつぶし、フォント、フォントサイズなど)を合わせたい場合、[図形の書式設定] から一つずつ変更するのではなく、オブジェクトの書式を丸ごとコピー・ペーストすることができます。※同じ操作を繰り返す場合には[F4]キーも使いこなしましょう
www.relief.jp


3. オブジェクトのグループ化・グループ化解除(Ctrl + G / Ctrl + Shift + G)

複数のオブジェクトをグループ化・グループ化解除する際のショートカットです。右クリックメニューからグループ化を選択するのではなく、ショートカットキーを使いこなして作業効率を上げていきましょう!
dekiru.net


おわりに

コンサルがいくら紙(提案書など)を書いても、システムが出来上がる(売上が伸びる、コスト削減ができる)訳ではありません。

そう考えると「その紙自体に価値はないのでは?」と思う方もいると思いますが、新たな事業やビジネス(特に規模が大きいほど)を始める際には、青写真を描いて方向性を確認する作業が必ず必要となります。

コンサルとして最も重要なスキルは、紙を書く前段にある「課題抽出」や「ソリューション提案」ですが、それを万人に分かりやすく伝える手段として紙(提案書)を作成するスキルも求められます。

いくら内容が素晴らしくても、読まれない・読んでも内容が伝わらない紙には何の価値もありません。

最近仕事をしている中で、この紙を「書く」作業の品質が著しく低下していると思わる場面が目についたので、この機会に考えを纏めてみました。


神は細部に宿る。

魂の籠っていない資料は作らない!


コンサルタントに限った話ではないので、SIerの方も非コンサルの方も日々意識して取り組むと、数年後に周りから一目置かれる存在になっている…かも?



■この記事を書いた人
わたなべまさと
IT屋×柔術家。2016年に10年勤めた中小ベンチャーから大手ITコンサルティングファームに転職。自身の仕事論と柔術を中心とした格闘技ネタについてブログを執筆。
>> 詳しいプロフィールはこちら