この記事をクリックしている方は以下のいずれかに当てはまる方だと思います。
- 青木真也に興味を持っている
- ストロング本能を読んでいる
- ストロング本能を読み終えた
- ストロング本能を読もうか迷っている
今回はこれから『ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」』を手に取って読もうか迷っている方への後押しとなるように、読了直後の出来立てホヤホヤの感想を自分なりに整理してまとめてみました。
- 本書のキーワードとメッセージ
- 人生を後悔しない「自分だけのものさし」
- 心身を整えて「行動」と「成果」を最大化させる
- 心から納得できる「選択」と「決断」のルール
- 人間関係のストレスをゼロにする
- 言葉への信仰
- まとめ
本書のキーワードとメッセージ
不安、不平等、諦観、信仰、俯瞰、言葉、継続、本能
自分なりに考えた本書のキーワードです。
不安、不平等、諦観など、ネガティブな要素を含む言葉を多く含みます。
戦後つくりあげられてきた社会のレールに
ただ乗っかっているだけでは
もう生きられない時代になった。
本書の冒頭に綴られたメッセージです。
戦後の日本は敗戦国という厳しい位置から這い上がるため、経済的な豊かさを「人生の成功」と掲げて経済発展を遂げました。
しかしながら、モノもカネも生きる上では十分(普通に生活していれば死なない)という水準に達したことで、人々は経済的な豊かさだけが「人生の成功」ではないことに気付き始めました。
個人のマインドはそのような変化が生じているものの、過去の生き方(価値観)に囚われ、世間体や人の目を気にすることで不自由な生き方をしている人が増えてきている。
そのような人達に人生を後悔しない「自分だけのものさし」を持ってもらうことで、一個の人間としてより豊かな人生を送ることが出来るよう、青木選手のこれまでの経験や生き方をベースとしたマインドセットを説明した書籍になっていると思います。
人生を後悔しない「自分だけのものさし」
本書のタイトルでも使用されている「自分だけのものさし」について。
詳しくは実際に手に取って読んでいただきたいと思いますが、自分の価値観や決定権を人に握られるなということだと思います。
- 「やりたい」と思えることは、暗闇のなかで見つかる
- 「やりたい」と思ったときにすぐに動けるような意識と環境を持つことが重要
- アクションを起こせる人間は強い
- 万全を期すことで「運」を受け入れる
青木選手の思考の面白いところは、「最後は運であり、他力本願」という諦観が根底にあること。
この考えは前著の『空気を読んではいけない』でも触れられております。
これだけ勝負に向き合ってきた選手が、「最後は運であり、他力本願」という言葉を使うことに違和感を覚える方もいると思います。
言葉だけを切り取ると勘違いしてしまうかもしれませんが、考え方としては以下の通りです。
- 外的要因が絡み合う勝負事の結果はコントロールできない
- コントロールできるのは自分の行動や考え方であるプロセスや過程
- 結果はある種の運に左右されることがある
- 運というどうしようもないものを受け入れるために万全の準備をする
自分でコントロールできないモノ(結果)に漠然とした不安を抱くのではなく、コントロール可能な自分のプロセスや過程に注力する。
良い結果が出ればラッキー、悪い結果ならば運が無かったと片付ける。
勝負に負けた際の言い訳を作らない。
勝負の世界で生きてきた人だからこそたどり着けた境地だと思います。
心身を整えて「行動」と「成果」を最大化させる
ビジネスパーソンのアスリート化。
これからはスポーツ選手だけではなく、一般のビジネスパーソンもコンディショニングや健康維持に注意を払う必要性を説いています。
フィジカルが弱るとメンタルも崩壊します。
運動する習慣を身につけることで、本能的に心身を鍛える。
本書では具体的な方法論や青木選手なりの考え方が綴られています。
個人的にはジム通いやランニングなどを一人で淡々とこなすよりは、相手や一緒にやる人がいるスポーツを選択することをお勧めします。
具体的にどのようなスポーツが良いか。
「そうだね、柔術だね!」※パッション屋良を想像しながら読んでください
自分がやって楽しいと感じられることが長続きの秘訣です。
プロのアスリートではないので、自分が楽しめる範囲で身体を動かす習慣を身につけましょう。
心から納得できる「選択」と「決断」のルール
人間の最後は死ぬときです。
そのときに「よかったな」と思えたら勝ちです。
人生の最後に勝てていればいい。
そのために生きるのです。
決定権を人に渡さない。
詰まるところ、自分の人生は自分でケツを拭くしかないのです。
人がどうこう言おうが、自分が「良い人生だった」と感じられればそれでいい。
仕事、家族、夢、金、地位、名誉、自由。
どこに重きを置くかは人それぞれです。
たとえ仕事して仕事して仕事した働き詰めの人生でも、本人が「よかった」と思えたら勝ちなのです。
そこの価値観や判断基準を自分の外に置こうとするから生きづらくなる。
自分に素直になり、本能に従って生きる。
人生の最期に後悔しない生き方をしたいものです。
人間関係のストレスをゼロにする
人間関係を始末する。
『空気を読んではいけない』でも強烈なインパクトを残した、青木選手が考える人間関係の対処法がアップデートされています。
好き嫌いを明言することで価値観が合わない人を遠ざけることや、自分を客観的に俯瞰することで与えられた役割やポジションを見失うことがないよう説かれています。
意外に思う方もいると思いますが、青木選手は「客観的に物事を俯瞰する能力」が非常に高い人物だと思っています。
世の中の潮流や自分が求められている役割を理解し、ギリギリのラインで強烈なインパクトを残していく。
時折、過激に思える言動も青木選手なりに求められている役割を全うしているに過ぎません。
このあたりの考え方は以下の記事からも読み取ることが出来ると思いますので、興味ある方は一読下さい。
www.triangle-choke.tech
言葉への信仰
これは勝手な想像ですが、青木選手は言葉に対する信仰があついのではないかと考えています。
言葉の持つ力を信じているというか、格闘家でありながら言葉を表現の手段として使うことが非常に長けています。
言葉を文字に書き留めることで意思の固定化を行い
言葉を口出すことで自己暗示をかけ
他人からもらう言葉を力に変え
言葉で自分の物語を表現する
私の知る限り、言葉を表現の手段とすることが出来る格闘家は青木選手以外に数えるほどしかいません。
本書でも青木選手の考える言葉の力が随所に散りばめられています。
まとめ
まだまだ書きたいことは沢山ありますが、あまり内容を整理せずに読了後の感想を思いつくままに書きなぐりました。
「空気を読んではいけない」と同様に「ストロング本能」もまた世のビジネスパーソンも学ぶべきところが多い書籍となっています。
自分の生き方にどこかモヤモヤしている人。
一個の人間としてブレない軸を持ちたい人。
周りの評価に左右されない人生を歩みたい人。
書店に行って自分の手に取り内容を確かめてみて下さい。
これからの生き方に対するヒントが見つかるはずです。
最後に本書の最後に書かれた一文を引用して終わります。
どんなに今が苦しくても大丈夫だ。
あなたの意思は死なない。